株式会社だいや

06-6533-2601 平日9:00〜18:00(土・日・祝日除く)

だいやのブログ

2014年10月1日
日本の消費税について

ブログトップに戻る

今回は日本の消費税について考えてみようと思います。

日本の消費税率は今年の4月に5%から8%になりました。

多くの消費者にとっては、急激に進行する円安を起因とした輸入コストの上昇に伴う物価高も相まって、消費税3%増のイメージ以上に家計費が圧迫されているのが現実です。

労働者なかでアベノミクスの恩恵を受けて給料が上がったのは、そのほとんどが大企業で働く正社員ですから、大多数の労働者にとっての実質的な賃金は下降する一方です。

実質賃金が下がるということは分かりやすく置き換えますと、例えば3月末まで1000円で買えていたものが1200円でしか買えなくなるわけです。ですから給料が上がらず生活費が固定されている消費者は、これまでと同じ量の買い物ができなくなります。(あるいは安価な商品に切り替えるしか方法がありません)

この状況では国民全体の消費総量は減少することになりますから、生活必需品の小売業ですら販売量が下降することになります。売る方からしても、ものは売れないのに原料高で仕入れ値は上がっているので、価格に転嫁せざるを得ないという状況です。

現在の日本経済を消費者行動の視点から捉えると、負のスパイラルに足を突っ込みかけていると言えるのかもしれません。

少し視点を変えて、諸外国の消費税を見てみましょう。

国税庁のHPからデータを引用します。(2014年4月)

https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/gakushu/hatten/page13.htm

25% ... ノルウェー、スウェーデン、デンマーク 

22% ... イタリア

21% ... オランダ、ベルギー

20% ... イギリス、フランス、オーストリア

19% ... ドイツ

17% ... 中国 

15% ... ニュージーランド

12% ... フィリピン

10% ... 韓国、インドネシア

7% ... シンガポール、タイ

5% ... カナダ、台湾

これらの数字だけをみると、予定どおりに日本の消費税が来年の10月から10%になるとしても、諸外国と比較したらまだ安い方なんだなと思われる方がいらっしゃるかもしれませんね。

しかし欧州では、「軽減税率」なるものが同時に導入されています。これがどのようなものか調べてみますと...

イギリス(消費税率20%) 

食料品、水道水、新聞、雑誌、書籍、国内旅客輸送、医薬品、居住用建物の建築、障害者用機器等には課税0%

家庭用燃料及び電力等には課税5%

フランス(消費税率20%)

新聞、雑誌、医薬品等には課税2.1%で、食料品、書籍等には課税5.5%

旅客輸送、肥料、宿泊施設の利用、外食サービス等には課税10%

ドイツ(消費税率19%)

食料品、水道水、新聞、雑誌、書籍、旅客輸送、宿泊施設の利用等には課税7%

というように、日常生活に必要なものについては軽減税率が適用されていることが分かります。

日本でもこの軽減税率については、来年10月の消費税10%導入時に導入するべく検討が進んでいるようです。

所得の高低に関わらず、全ての買い物について一律に同じ額の消費税を課すことはアンフェアですから、日本での軽減税率の導入は歓迎されるべきことだと思います。

福祉先進国とも言われる北欧のスウェーデン、ノルウェー、デンマークについても、食料品12%などの軽減税率がありますが、これらの国は医療費や教育費などへの国民負担が極端に少ないため(それを支えるのは多額の税金)、これについては別の議論が必要になると思います。

日本の景気回復を国民が実感するには、大企業の国際競争力のみを優遇する政策(アメリカでも同じことが起きていますが...)だけでは不十分です。この政策の行く末に待ち構えているのは、絶望的なまでの格差社会なのですから。

一方で、雇用でさえ取り込んでしまったグローバル社会の中で、その弊害を最小限に抑え込みながらメリットのみを享受するというのは至難の技に思えます。日本は極めて難しい局面を迎えていますが、来年の消費税増税については、国民の多くが納得できるような税制とセットでの導入を期待したいと思います。

                                                              (山地 正晋)