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だいやのブログ

2014年6月15日
本の紹介 和田竜著『のぼうの城』上巻

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今回も歴史小説の紹介です。この小説もまた映画化されて話題になりました。その名も「のぼうの城」です。著者は和田竜です。

のぼうの城は上下巻に分かれています。今回は上巻の紹介です。

 

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のぼうの城は天正18年(1590年)に起こった忍城(おしじょう)攻めを書いた小説です。 

 

と言ってもこれではわからないと思いますので、詳しく説明すると、織田信長が亡くなった後に頭角を現した豊臣秀吉が着々と天下統一を進めていき、残る敵対勢力は関東の北条氏だけとなりました。秀吉は関東攻略のため軍を進めます。関東には北条氏の居城である小田原城の他に20の支城があり、その1つが忍城です。忍城攻めの大将に選ばれたのが、関が原の合戦で徳川家康と戦ったことで有名な石田三成です。三成の友人で義に熱い大谷吉継、権力を傘に威張る長束正家などの武将をはじめとする2万の兵を率いて三成は忍城を攻めることとなります。

 

忍城というのは今の埼玉県の北に位置する場所にあります。北条配下の成田家が代々治めている城で大きな湖の真ん中にあることから"浮き城"とも言われます。そして成田家の一人、成田長親がこの作品の主人公となります。成田長親は武術に優れているわけではなく、政治が上手いこともない愚鈍な人物で図体がでかいこともあり、領民からはでくのぼうを略した"のぼう様"と呼ばれています。こんな呼ばれ方だと嫌われてるように捉えるとおもいますが、長親は相手が百姓農民でも偉そうにすることなく、気さくに話すので、逆に好かれています。そんな成田長親のいる忍城に三成率いる豊臣軍が攻めてきます。

 

一方三成は忍城に来る途中に別の城を落とすことになっていましたが、その城は2万の軍勢を見るや、すぐに降伏してしまいました。根性の無いことや曲がったことが嫌いな三成からすると、戦わずして負けを認めるのは美意識に反する行為でした。もし忍城でも同じことになると人間という生き物に対して失望してしまうと考えた三成は、戦うか降伏するかを問う使者に長束正家を任命し忍城に送り込みました。正家は秀吉の部下という立場を利用して上から目線の偉そうな態度を常日頃から行っている人物で、今回も変わらない態度で忍城の武将達に降伏しろと踏ん反り返ります。

忍城の兵力はわずか500だったので、忍城の武将達は最初は戦うことに慎重な意見を持っていました。しかし態度の大きいを正家を目の当たりにした城代の長親は、屈っすることなく「戦う!」と正家に申し渡します。なんだかんだで長親以外の武将も戦わずに負けを認めるのは恥だと思っていたので、次々に戦うことを決意しました。それを聞いた三成も勇敢に戦う誇り高い者達と戦える。と嬉しそうにしました。

 

城下の百姓は初めは5002万と圧倒的な兵力差から協力することを拒んでいましたが、戦をすると言ったのが長親だと聞いたとたん、手のひらを返したように「しょーがねーな」と笑いながら協力すると言い出しました。これで人数が500から3000と膨れ上がり士気も高くなった忍城は2万の天下軍に挑むこととなります。

 

<つづく>

                                                                                                                                                                                         (T.F)